互助会の仕組み
  共済の仕組み
  病院にいる葬儀社
  区民葬の仕組み
  葬儀社からの寺院紹介
  料金透明化=不透明化
  「○○のお葬式」

 〜料金の透明化=不透明化〜

 他社の請求書を見せて頂くと、同業者の私ですら理解するのに苦しいくらい大量の項目になっていたり、一式と書かれただけの場合もあります。
 葬儀の請求書は葬儀社によって様々です。

 明朗会計で料金を請求することは大変いいことだと私は考えます。
 しかし、一つ一つ明記されている方が良いのか?それとも一式が良いのか?
 私がご請求する際に悩んだ事でもあります。
 一般の方にはどちらでも理解に苦しむところだと思います。


 葬儀にかかる費用は大きく6つに分ける事が出来ます。
  1. 寺院への御布施
  2. 葬儀社への支払い
  3. 通夜葬儀の料理(葬儀社立替)
  4. 返礼品(葬儀社立替)
  5. 生花店への支払い(葬儀社立替と個人への請求)
  6. 斎場費用(式場使用料・霊柩車・火葬料・待合室・斎場売店)
        となります。
 その中から、2.の葬儀社への支払いを、葬儀社のプランの組み方などからご説明いたします。

 〜葬儀社の経費〜

 まず、葬儀の費用はが「どのような形だと、どうなるのか?」を知って頂かなければなりません。


 まず、中小規模の葬儀社は葬儀の経費を3つに分類します。
 固定経費    個人個人の変動経費    人数・規模による変動経費
白木祭壇(減価償却) 病院からの搬送 案内人件費
棺台、僧侶用具足など 御自宅からの搬送 焼香・受付など備品
棺・骨壺(オプションは別) 式場までの交通費 受付用具・テーブルなど
諸手続き・打合せ等人件費 御遺体保管処置 看板等案内用品
線香・抹香・炭などの備品
など
 書き出すとキリがないので“など”で省略させて頂きました。
 これらの他に、事務所、倉庫、霊柩搬送車、社員への人件費もあります。

 “個人個人の…”とは、「どこの病院からどこに搬送するのか?」「病院から御自宅までの距離」「どこの斎場を使うのか?」などで変わります。
 “人数・規模…”とは、身内10名の葬儀と一般の方200名の葬儀では、備品・案内人員などが異なります。

 通常の職業と違い、完全に予測が立ちません。同時に発生する場合もあれば、まったく仕事がない時期もあります。

 また、社会的に死を穢れとしてみる方も多く、人の死を扱う葬儀社は穢れた職業と見られる傾向にあり、派遣で人員を雇うと数時間で何万も掛かることもあります。

  〜異常なほど安い〜

 直葬(火葬のみ)ではなく葬儀で10万円台で広告している激安、格安葬儀社があります。
 私が見て計算しても「この値段だと人件費も払えない」「掲載されている値段と同額の赤字になる」という値段で掲載されていたりします。

 この場合は恐らく、上記の固定経費分のみの事が考えられます。

 または、香典との差し引き計算の場合もあります。
 「20人の人が1万円ずつ包んで来れば…20万円-葬儀費用=○○万円で出来ます」
 ということを広告していると考えることもできます。

 もし、本当にその値段で出来るのであれば…
 「他の葬儀社からの業務委託だけで、わざわざ広告なんか出さなくても十分やっていけるんではないか?」と思えます。

  〜○号祭壇〜

 「“幅○メートル白木の立派な祭壇”で○○万円」
 なんの為に白木の祭壇を組むのかと言う疑問がわきます。
 神道の信者の方なら分りますが、仏教では全く意味はありません。


  〜○○名○○万円〜

 「うちは何人くらい来るから…」と自分の予算と合わせて考えるには一番分かりやすい、プランの組み方です。


 しかし料理・返礼品等も定数で規格されていて、「36人でも40名分」「返礼品はいらない」「これをこれに変えたい」という事をできない場合もあります。
 また、当初の人数よりも人数が超過した場合の費用が割高です。


  〜フルオプション〜


 「祭壇はこれ。棺はこれ。骨壺は…」とすべてを選べ、自分が「こうしてあげたい」という希望を一番かなえる事が出来るプランの組み方です。

 あれがいくら、これがいくらと請求も明細なのですが…
 これが必要あれが必要とすこし難しい事があります。
 また1つ1つが高額な場合もあります。


  〜大手葬儀社の○○無料 ・ 一組限定〜

 冷静に考えてみればわかる方が多いと思いますが…
 駅前や、交通の便のいい場所に、あれだけの建物と土地を所有しているわけですから維持費と税金が物凄いはずです。無料に出来るわけがありません。
 その分は当然料金に含まれています。
 一組限定というのもその分は当然含まれています。

 一組限定と聞くと親切な気もしますが、中小の葬儀社では人員がいないこともありますが、一日一組しかできません。その点では大手以外どこの葬儀社でも変わりません。